全身の脱毛をエステサロンで実施した場合におきましては最低でも5万円以上の費用が必要ブログ:2016/6/12
ぼくは今まで生きてきて、
これまでおばあちゃんの泣き顔を見たことがありません。
喜怒哀楽がないというわけでなく、
ただ人生を知り尽くし、
すべてを受け入れているように見えるのです。
働いて働いてコロッと死んでしまった息子の早すぎる死も、
その1年後に死を迎えた主人の死も…
ただ仏壇をぼんやりと見つめて、
慣れた手つきで線香に火をつける姿こそが
ぼくがよく知るおばあちゃんなのです。
そんなおばあちゃんは
食べたいものにしても、旅行したい場所にしても、
「いいよいいよ、ぼくは何にもいらないよ…」と
照れくさそうに笑ってみせるばかりで…
「肩たたきをしてくれ」と
ぼくにねだったことなど、一度だってない人なんです。
頑張り屋で、頑固で、いつも謙虚で、
ぼくは心から安心のできる人でした。
1週間ほど前、ぼくは、
おばあちゃんの家を1年ぶりに訪ねました。
たわいもない話で盛り上がり、
夕日も暮れてきたので帰ろうと鞄を持つと、
なぜか鞄がずしりと重いのです。
それはぼくの鞄の持ち手が
引きちぎれるのではないかと思うほどの重みでした。
変だなと鞄を開けると、
そこには蜜柑がギッシリ詰まっていました。
ぼくがお礼を言って、
玄関を出ようとしたときには、
細かく折られた千円札を薄いティッシュで丁寧に包み、
真剣な表情で手渡してくれました。
「少なくてごめんね。なんか困ったときにでも使ってね」と
少し恥ずかしさ混じりの無邪気な笑顔で、
ぼくが見えなくなる寸前まで見送ってくれました。
おばあちゃんの優しさは、
本当に涙が出るほど嬉しかったです。
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